多元系Ni基超合金における積層欠陥エネルギーの計算モデルを開発し、Phase-field法とカップリングすることにより、8元系合金のミクロ組織に形成された狭いγチャンネルでは偏析により積層欠陥エネルギーが高くなり、高温クリープ変形中に狭いγチャンネルから優先的にγ’相を転位がカットする可能性を示した(低温高応力条件)。CoとRuの添加はγ相の積層欠陥エネルギーを低下させ、クリープ変形中のγ’相内の転位ペア形成のためのエネルギーを増大させ、γ’相の積層欠陥の数密度を低下させ、クリープ強度を向上させると考えられる。また、Ru添加による積層欠陥エネルギーの低下はAl添加量の影響を受けることを示した。
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