藻類からのバイオ燃料生産プロセスにおいて,オイル抽出のための乾燥工程は,エネルギー消費が大きいため課題となっている.本研究の目的は水溶液におけるイオン液体(IL)の界面活性剤の性質と熱応答性を利用した藻類オイルの湿式抽出プロセスの構築である.本研究は本用途におけるIL構造と相平衡の関係を明確にし,抽出・分離プロセスに必要な知見の獲得を行った.本検討を通して、イオン液体を用いる微細藻類の湿式抽出法は従来の乾燥とヘキサンによる抽出法と同程度の抽出率を保ち,イオン液体のリサイクルも可能であることを明らかにした.
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