界面活性剤としてアルキルイノシンを、膜埋め込み部のモデル分子としてラウリルトリプトファンを合成し、これらが相互作用することを明らかにした。オクチルイノシンとCHAPSの併用によって呼吸鎖の高分子量体が抽出されたが、活性染色による超複合体の組成決定は困難であった。パーフルオロアルキルカルボン酸を用いた場合、5個から9個の炭素鎖長をもつものにおいて、ジギトニンに比して膜タンパク質の抽出量が増大することも併せて明らかになった。可溶化法の開発については一定の成果が得られたが、超複合体形成と呼吸活性の制御メカニズムとの関連性については解明には至らなかった。
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