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2015 年度 実績報告書

深宇宙探査用大型セイル構造物の初期から詳細設計のための汎用解析手法の構築

研究課題

研究課題/領域番号 25820413
研究機関首都大学東京

研究代表者

鳥阪 綾子  首都大学東京, システムデザイン研究科, 助教 (70449338)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード三次元型膜+ブーム構造 / 満足化最適化
研究実績の概要

昨年度に行ったブームの取付角度を設けたブーム‐膜構造物の剛性取得実験では膜材の不足により,ブーム取付角によって変化する2本のブームのなす面積ごとに膜を作製した試料で実験を行う事ができなかった.これによりブーム取付角が増すごとに斜辺にたるみが生じてケーブルに余計な張力がかかり,剛性の向上がほぼケーブルに依存する結果が生じた.そこで本年度では実験ケース分の膜材を用意し,この点の改良を行って再度の実験を行ったところ,解析で予測されていた4degにおける飛躍的な剛性向上現象が確認できた.リンクルの観点からも4degは有利である事が予測されたため,本提案手法による最適設計の有効性が実証できたと考えられる.また,固有振動数比と有効面積比の間にはトレードオフの関係が存在する事が分かっていたが,10degを超えた範囲での剛性への影響は未検討であったためより詳しく調査したところ,18deg程度までの広域でこの関係性が崩れない事も分かった.さらに当初の計画と異なるが,さらなる実用性を考慮した設計検討を行うべく,その汎用的な構造要素として,宇宙利用だからこそ形状精度維持に信頼が置ける形状記憶合金(SMA)の導入を提案し,薄膜への搭載およびその形状維持性能の検討および構造の展開挙動およびリンクルを考慮した搭載位置の検討を行った.またブーム‐膜構造が太陽光発電やフェーズドアレイアンテナといった無線技術の搭載によって機能化する将来を見据え,通信アンテナ素子とSMA採用構造を同時に考慮する複合領域設計のための初期検討を行い,その実証モデルの提案および製作を行った.これにより本研究の背景を元に,これまでに例を見ないSMAを利用した構造および通信分野の複合領域設計手法として,新しい研究テーマの創成に繋げることができたと考える.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2016 2015

すべて 学会発表 (4件) (うち国際学会 3件)

  • [学会発表] Membrane Space Structure with Sterical Support of Booms and Cables2016

    • 著者名/発表者名
      Ayako Torisaka
    • 学会等名
      AIAA Science and Technology Forum and Exposition 2016
    • 発表場所
      San Diego, CA, USA
    • 年月日
      2016-01-04 – 2016-01-08
    • 国際学会
  • [学会発表] Characteristics of Square Shaped and Hexagonal Shaped Membrane Space Structures with Sterical Support of Booms and Cables2015

    • 著者名/発表者名
      Ayako Torisaka
    • 学会等名
      The 25th International Conference on Adaptive Structures and. Technologies
    • 発表場所
      Kobe, Japan
    • 年月日
      2015-10-13 – 2015-10-16
    • 国際学会
  • [学会発表] 鳥阪綾子2015

    • 著者名/発表者名
      ブームによる立体的支持を有する膜面構造の構造特性
    • 学会等名
      第57回構造強度に関する講演会
    • 発表場所
      岡山
    • 年月日
      2015-08-05 – 2015-08-07
  • [学会発表] Deployment Experiments of Wrapping Fold Boom-Membrane Integrated Space Structures for De-Orbiting Satellites2015

    • 著者名/発表者名
      Hiroshi Furuya
    • 学会等名
      30th International Symposium on Space Technology and Science
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      2015-07-04 – 2015-07-10
    • 国際学会

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公開日: 2017-01-06  

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