SCR脱硝装置に使用される40%濃度の尿素水を、225~300℃で加熱し、そのときの生成物の生成量変化を調査した。また、論文で公開されている中間生成物の反応経路及び反応速度を参考に、尿素水を加熱した場合の尿素の分解の数値計算を行った。 その結果、尿素水の分解過程として、一般的に仮定されているように、水の蒸発中の尿素の分解や中間生成物の生成は、ほとんどないこと。尿素の分解は、250℃程度で主に進行していること。低温度での反応ほど、ビウレットの生成が多いことが分かった。数値計算では、尿素の分解のみ実験結果と概ね一致するが、その他の中間生成物の生成分解は、良い一致が得られなかった。
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