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2014 年度 実績報告書

効率的なTc-99m製造のためのモリブデンナノ粒子の新規合成法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 25820454
研究機関筑波大学

研究代表者

山崎 信哉  筑波大学, 数理物質系, 助教 (70610301)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワードリポソーム / モリブデンナノ粒子 / ナノ粒子合成 / Tcジェネレーター
研究実績の概要

現在、中性子反応Mo-100(n,2n)Mo-99を利用したテクネチウムジェネレーターの実用化が進められている。このシステムの効率化するためには、材料となるMo-100のナノ粒子を用いることで、反応効率を上げることが有効と考えられる。
そこで本研究では、微生物表面で起こるリン酸塩ナノ粒子のバイオミネラリゼーションを模倣し、モリブデンナノ粒子を合成するための手法の構築を行った。微生物モデルとして球状脂質二分子膜(リポソーム)を用い、リポソーム表面で起こるモリブデン酸カルシウムのナノ粒子を得るための条件について検討した。
サイズを直径100nmに揃えたリポソームの内部に10mMモリブデン酸ナトリウムを封入し、濃度を変えた塩化カルシウムをそれぞれ混合した後、2時間~3日、室温で撹拌した。反応終了後、反応溶液は同的光散乱(DLS)により固相の粒度分布を調べた。また反応溶液をイオン液体と混合した後脱気して水分を除き、TEM測定を行った。さらに残りの反応溶液を限外ろ過により脱塩し、固相を乾燥させてSEM測定を行い以下の知見を得た。
①カルシウムイオン濃度を変化させた結果、1mM以下ではDLSおよびSEM測定において固相生成が確認できなかった。一方50mMよりも濃い場合1μmを超える固相が多数観測された。このとこから本実験系では10mMを最適濃度とした。
②反応時間を変えて測定を行った結果、3日経過した試料は1μmを超える粒子が生成した。このため最適時間は1日に設定した。
③上記で最適化した条件で固相生成反応を検討した結果、DLS測定により平均粒径が10~30nmの増加したことを確認した。またTEM分析により、10~20nmの粒子生成を確認できた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Effect of minerals on accumulation of Cs by fungus Saccaromyces cerevisiae2015

    • 著者名/発表者名
      Toshihiko Ohnuki, Fuminori Sakamoto, Shinya Yamasaki, Naofumi Kozai, Hiroyuki Shiotsu, Satoshi Utsunomiya, Naoko Watanabe, Tamotsu Kozaki
    • 雑誌名

      Journal of Environmental Radioactivity

      巻: 144 ページ: 127-133

    • DOI

      10.1016/j.jenvrad.2015.02.018

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2016-06-01  

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