本研究では100 ℃以下の低温熱の高密度蓄熱を可能とする水酸化リチウム(LiOH)/水酸化リチウム一水和物系の実現に向け、その課題であるLiOHの水和速度の向上を目指し、水蒸気吸着性能を持つメソポーラスシリカ(MPS)の細孔内にLiOHを担持したLiOH·MPSハイブリッド材料の開発を試みた。 水酸化リチウム、硝酸リチウム水溶液をリチウム源として水溶液濃度、含浸時間、含浸回数をパラメータとしてハイブリッド材料を調製したところ、水和反応開始後10分間における平均初期水和速度ならびに出熱密度に相当する吸熱量いずれも、LiOH、MPS単体に比べて増大することが確認された。
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