グルココルチコイド受容体(GR)はストレス応答および恐怖記憶の制御に重要な役割を果たすことが示唆されている。恐怖記憶の連合を司る扁桃体外側核(LA)にはGRが高発現しているが、恐怖記憶制御におけるLAGRの機能は明らかにされていない。本研究では、我々が作製したLA選択的GR欠損(LAGRKO)マウスを用いて、LAGRが通常状態の音依存的恐怖記憶の形成に重要な役割を果たすことを明らかにした。また、ストレス負荷1時間後の音依存的恐怖記憶の抑制がLAGRKOマウスでは起こらないことを見出した。これらの結果から、LAGRがストレス状態に応じた音依存的恐怖記憶の制御に重要な役割を果たすことが示唆された。
|