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2013 年度 実施状況報告書

脳弓下器官・終板脈管器官に特異的に発現する分子群の同定

研究課題

研究課題/領域番号 25830021
研究種目

若手研究(B)

研究機関基礎生物学研究所

研究代表者

松本 匡史  基礎生物学研究所, 統合神経生物学研究部門, 特別協力研究員 (30625728)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード体液恒常性 / 脳室周囲器官
研究概要

1. 高Na血症患者由来の血清中に含まれる自己抗体の抗原分子の同定
高Na血症の患者血清のうち、免疫組織染色実験により、脳室周囲器官(CVOs)を特異的に染色することがわかっている血清を用いて実験を行った。マウス脳から脳弓下器官、及び対照となる大脳皮質を切り出して蛋白質を抽出し、高Na血症の患者または健常者の血清を用いて、それら抽出物のウエスタンブロット解析を行った。
2. CVOsに特異的な抗体の作成と抗体が認識する抗原分子群の同定
最近、マウスCVOsに発現している遺伝子について解析が行われ、CVOsに特異的に発現していると考えられる候補蛋白質がいくつか見つかった。それらの候補蛋白質のうち、トランスポーターであり、体液センサー分子である可能性が期待できる蛋白質は26あり、そのうち2つについて解析を進めた。候補蛋白質の全長cDNAクローニングをし、それらの発現プラスミドをHEK293T細胞にトランスフェクションして蛋白質の発現を行った。発現の確認には市販品の抗体を用い、ウエスタンブロット解析、免疫細胞染色法により行った。今後は、蛋白質を発現させた細胞株を用いたイメージングによる機能解析と免疫組織染色による脳室周囲器官における発現の特異性について確認する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

高Na血症患者由来の血清を用いた実験では、脳室周囲器官(CVOs)に特異的に発現している自己抗体の抗原分子を見つけることは出来なかった。しかしながら、マウスCVOsに発現している遺伝子について解析が行われ、脳室周囲器官に特異的に発現していると考えられる候補蛋白質が、いくつか見つかってきている。今後は、これらの候補蛋白質の解析を中心に行っていくことで、CVOs組織特異的に発現する分子の同定を試みる。

今後の研究の推進方策

現在、脳室周囲器官(CVOs)に特異的に発現していると考えられる候補蛋白質が、いくつか見つかってきている。これらの候補蛋白質がCVOsに特異的に発現しているか、また、CVOsの内部のどの細胞に発現しているか、免疫組織染色法により確認する。候補蛋白質にはチャンネル分子やトランスポーター分子は体液センサー分子である可能性が期待される。そこで、これらの分子については、HEK293細胞などの株化細胞に発現させ、細胞外のNa濃度や浸透圧変化に対する応答性をNaまたはCaイメージング法により解析を行う。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Endothelin-3 expression in the subfornical organ enhances the sensitivity of Na(x), the brain sodium-level sensor, to suppress salt intake2013

    • 著者名/発表者名
      Hiyama TY, Yoshida M, Matsumoto M, Suzuki R, Matsuda T, Watanabe E, Noda M
    • 雑誌名

      Cell metabolism

      巻: 17 ページ: 507-519

    • DOI

      10.1016/j.cmet.2013.02.018

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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