研究課題
我々はTRS法により、乳がん術前化学療法における早期治療効果判定の有用性について100例の乳がん患者さんを登録し、病理学的奏効率との相関を検討した。この結果は平成27年度日本癌治療学会総会で口演演題と平成27年度サンアントニ乳癌シンポジウムでポスター演題で報告した。また乳がん患者さんへ単剤ベバシズマブ投与後数時間~数日で、腫瘍組織のtHbが著明に減少する現象を観察した。また治療反応群はベースラインにおける腫瘍のSO2が高く、また治療開始後24時間以内にSO2が上昇する症例が多い一方、治療非反応群はベースラインのSO2がそもそも低く、また治療開始後24時間以内にSO2が有意に減少することが分かった。この観察研究はベバシズマブ単剤による血管リモデリングと組織酸素化を光学的な血液動態の側面から解明できる可能性を示唆している。またベッドサイドで簡単なスキャンでわずか数時間から数日の変化を捉えることができるため、治療効果を予測することができる可能性がある。これらの研究成果は平成27年度日本乳癌学会総会において研究奨励賞を受賞した。我々はこの研究を継続し、症例集積を更に進めている。
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J Nucl Med
巻: Ahead of print ページ: Ahead of print
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British Journal of Cancer
巻: Ahead of print ページ: 19-28
乳癌の臨床
巻: 31 ページ: Ahead of print