我々はDiffuse optical spectroscopic imaging (以下DOSI)の装置を浜松ホトニクス中央研究所の支援で乳房のヘモグロビン濃度や酸素飽和度をマッピングするシステムを開発し臨床研究に取り組んだ。原発性乳がんの組織ヘモグロビン濃度はがんの組織学的悪性度と相関し、代謝の高い乳がんほどヘモグロビン濃度が高いことを示した。また術前化学療法における早期治療効果を観察し、組織ヘモグロビン濃度の抗がん剤投与前の変化値を求め、変化の高い乳がんほど病理学的完全奏効率が高いことを示した。DOSIによる腫瘍のヘモグロビン濃度の計測は がんの予後予測や治療効果予測に役立つこと証明した。
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