ヒトT細胞性白血病ウィルス1型(HTLV-1)は末梢血CD4陽性T細胞に感染するレトロウィルスで、HTLV-1感染は予後不良な成人T細胞性白血病を誘発する。本課題ではATLに対する新規治療標的の探索を目的として質量分析を用いたCD4陽性T細胞に対する定量膜プロテオーム解析を行った。健常者14例、無症候キャリア21例、ATL13例、HTLV-1関連脊髄症21例の末梢血より単離したCD4陽性T細胞に対する定量膜プロテオーム解析の結果、growth-regulatory adhesion molecule (GRAM)を治療標的分子として同定するに至った。
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