がんがどのように生成され、進展していくのかが解明されれば、がんの適切な予防法や治療法に将来つながっていく。がんの生成・進展は、細胞レベルで見れば1細胞が細胞分裂を経てより強いものが生き残っていくため、ダーウィン進化にたとえられる。この進化を解明するには、経時的に1細胞ごとの遺伝的変化を追っていけばよい。我々は本研究において、ヒト大腸癌の進展を模すマウス小腸発がん系において、がん進展3時刻点の各時刻点30 細胞ほど、一細胞ごとのゲノムを抽出した。ゲノムを分析にするには変異を同定する分析アルゴリズムが必要であるが、我々はこれを、アルゴリズム調整用に測定した一細胞ごとのゲノムデータを用いて開発した。
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