研究課題
若手研究(B)
酸化ストレスからのゲノムDNAの保護は、細胞生命の維持にとって重要である。申請者は、細菌の核様体(染色体)タンパク質の網羅的解析から、様々な酸化ストレス消去タンパク質が、核様体に局在することを見出した。本研究では、酸化ストレス消去タンパク質がゲノムDNA上に局在し、活性酸素種の無効化や発生阻止によって、ゲノムDNAを保護するという仮説を検証する。環境が変化するとゲノムに局在する酸化ストレス消去タンパク質が入れ替わることから、いくつかの酸化ストレス無効化システムが環境に応じて使い分けられていることが示唆される。そこで、「環境変化に応答したゲノム上の酸化ストレス無効化システムの変化」の分子機序を解明し、生物の酸化ストレス応答における新戦略を明らかにすることを目的としていた。平成25年度は、1.酸化ストレス消去タンパク質のゲノム上の局在領域の決定、2.局在様式間のクロストーク解析、3.核様体への局在制御因子の決定、を計画していた。ここで、大腸菌のSodA&B, TrxA&Bの抗体で架橋・断片化した核様体を免疫沈降する必要があり、これら抗体の準備が必須であった。コマーシャルに入手できないことから、独自にHisタグ付きタンパク質を発現させ、ニッケルカラム及びイオン交換クロマトによってタンパク質を精製し、ウサギポリクローナル抗体を作成した。作成した抗体はウエスタン解析により評価し、個々のタンパク質を十分に認識することを確認した。
4: 遅れている
抗体の準備に時間がかかった。
抗体が作成できたので、今後は計画を遂行していく予定である。
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PLoS ONE
巻: 8 ページ: e72954
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Genes Cells
巻: 18 ページ: 554-574
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