本年度の目的は、Parp-1がDNMT3の発現を変化させることを確立することであった。 平成25年度の研究では、マウスES細胞において主にParp-1がDnmt3a2のpromoterを制御すること、PAR修飾がDnmt3bのpromoterを制御することを示したが、本年度は引き続き 1) Parp-1コンジェニックノックアウトマウスの交配系を用いて、雌マウスがParp-1野生型であっても、雄マウスのParp-1アリルの欠損に比例してリッターメイトの匹数が低下すること、これは配偶子形成過程の異常にあることを示した。 2)ヒト腫瘍細胞株を用いて、EUで抗癌剤として承認されたPARP阻害剤がDNMT3Bの発現を低下させることを示した。 3)BRCA野生型であるがDNMT3Bを高発現する一つのヒト腫瘍細胞株を用いて、DNMT3Bの発現依存的にPARP阻害剤が細胞増殖抑制を誘導することを示した。
|