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2014 年度 実績報告書

核磁気共鳴法による巨大蛋白質多量体の動態解析法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 25840021
研究機関名古屋大学

研究代表者

宮ノ入 洋平  名古屋大学, 理学(系)研究科(研究院), 特任助教 (80547521)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワードNMR / 蛋白質動態
研究実績の概要

平成26年度においては、まずGroEL-ES複合体について、PheおよびMet残基由来のシグナルを帰属するため、一塩基置換変異体の作製を進めた。これにより、Metε位の13C, 1Hシグナルの帰属を進める事が出来た。興味深い点として、315番目のMet残基(M315)と542番目のMet残基(M542)は、GroEL-ES複合体において、それぞれが2つのNMRシグナルを示している事が明らかとなった。これはM315とM542が、GroEL-ES複合体において異なる2つの状態を呈していることを示している。これまでに、GroEL-ES複合体の結晶構造が明らかにされており、M315はGroESとGroELとの相互作用界面に、M542はGroELのC末端領域に存在しており、GroEL14量体の相互作用面に存在している。結晶構造からは、両Met残基について異なる状態を示す知見は得られておらず、GroEL-ES複合体において、機能発現に関わる動態解明に近づくと期待された。温度可変実験等を進め、シグナル変化の解析を試みたが、交換速度の解明には至らなかった。今後、圧力変化の解析などを検討する。また、Met残基のみならず、Ile, Val, Leu等のメチル基のシグナル解析についても最適化を進め、GroEL-ES複合体の動態解明を目指す。
一方、芳香族アミノ酸についても、13C-1HシグナルがGroEL-ES複合体においても、培養条件や、安定同位体標識法を最適化することにより、高感度に観測できることが明らかとなった。特に、Tyr残基の芳香環CHシグナルはアミノ酸置換法により、一義的に帰属する事が出来た。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2015 2014 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] Expression and purification of a GRAS domain of SLR1, the rice DELLA protein.2014

    • 著者名/発表者名
      Sato T, Miyanoiri Y, Takeda M, Naoe Y, Mitani R, Hirano K, Takehara S, Kainosho M, Matsuoka M, Ueguchi-Tanaka M, Kato H
    • 雑誌名

      Protein Expr Purif.

      巻: 95 ページ: 248-258

    • DOI

      10.1016/j.pep.2014.01.006.

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Use of H/D isotope effects to gather information about hydrogen bonding and hydrogen exchange rates.2014

    • 著者名/発表者名
      Takeda M, Miyanoiri Y, Terauchi T, Yang CJ, Kainosho M.
    • 雑誌名

      J Magn Reson.

      巻: 241 ページ: 148-154

    • DOI

      10.1016/j.jmr.2013.10.001.

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 高度な安定同位体標識技術を利用した 高分子量蛋白質の立体構造解析法の開発2015

    • 著者名/発表者名
      宮ノ入洋平、武田光広、楊淳竣、寺内勉、甲斐荘正恒
    • 学会等名
      第四回 岐阜構造生物学・医学・論理的創薬研究会 シンポジウム
    • 発表場所
      岐阜薬科大学、岐阜県
    • 年月日
      2015-03-05 – 2015-03-05
    • 招待講演
  • [学会発表] 大腸菌生合成系を利用した新規SAILアミノ酸標識法の開発2014

    • 著者名/発表者名
      宮ノ入洋平、石田洋二郎、武田光広、寺内勉、井上正順、甲斐荘正恒
    • 学会等名
      第53回 NMR討論会
    • 発表場所
      大阪大学、 大阪府
    • 年月日
      2014-11-04 – 2014-11-06
  • [学会発表] Structural analysis of large molecular proteins using SAIL method and non-uniform sampling2014

    • 著者名/発表者名
      Miyanoiri Y, Takeda M, Yang CJ, Terauchi T, Kainosho M
    • 学会等名
      IPR seminar “Practical Aspects of in Non-uniform Sampling in Multi-dimensional NMR Spectroscopy & Applications for Biological Systems”
    • 発表場所
      Nagoya University, Aichi
    • 年月日
      2014-06-18 – 2014-06-19
  • [備考] 名古屋大学大学院理学研究科附属構造生物学研究センター 甲斐荘グループ 研究業績

    • URL

      http://str.bio.nagoya-u.ac.jp:8080/Plone/753265908358/753265908358/78147a76696d7e3e

  • [備考] 名古屋大学大学院理学研究科生命理学専攻 論文紹介

    • URL

      http://www.bio.nagoya-u.ac.jp/paper/23th.html

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公開日: 2016-06-01  

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