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2014 年度 実施状況報告書

Claudinの担う密着結合メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 25840028
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

篠田 雄大  独立行政法人理化学研究所, ライフサイエンス技術基盤研究センター, 研究員 (10597868)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワード大腸菌無細胞タンパク質合成技術 / モノクローナル抗体
研究実績の概要

平成26年度は、膜タンパク質クローディン-4とクローディン-4ホモ多量体を認識する抗クローディン-4抗体との複合体調製に関する検討を行った。
1、ヒトクローディン-4ホモ多量体認識抗体の発見:ヒトクローディン-4と抗体との複合体形成を反映した、サイズ排除カラム上での高分子量側への溶出ピークシフトの有無を指標とした、外部機関研究室から供与されたマウス抗ヒトクローディン-4抗体(マウス腹水より調製)のスクリーニングから、他の結合型クローンよりも顕著に高分子側へピークシフトする、ヒトクローディン-4のホモ多量体を認識する抗体を見出すことが出来た。
2、抗クローディン-4抗体フラグメントの調製:ヒトクローディン-4のホモ多量体を認識する抗体の結晶構造解析に適した抗体フラグメント(Fab、Fv、一本鎖Fv)を作成し、大腸菌無細胞タンパク質合成技術を利用して発現を確認した。これらのうち、Fabと一本鎖Fvは結晶構造解析に耐えうる高い発現量であった。このFabと一本鎖Fvサイズについて排除カラム上の挙動を指標にヒトクローディン-4結合能を調べたところ、どちらも全長抗体と遜色ない高い結合能を確認出来たことから、大腸菌無細胞タンパク質合成技術を利用した大量調製に移行した。
3、ヒトクローディン-4・抗クローディン-4抗体一本鎖Fv複合体の大量調製:主に、ホモ多量体を認識すると示唆されるクローンの一本鎖Fvとの複合体の大量調製を進めている。精製一回につき、約1.8 mgの精製標品が調製可能となっており、結晶化条件スクリーニング実施に向けた試料供給体制が整った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本課題申請時に計画していた平成26年度の『大量精製~結晶化条件スクリーニング』および『ホモ4量体精製条件最適化』の目的のためにも、外部機関研究室から供与された抗体の評価や調製を行ったところ、期待するホモ多量体を認識する良質な抗体クローンを見出し、この抗体との複合体に関して結晶化条件スクリーニング実施に向けた試料供給体制も整ったことから、結果として当初の計画通り進展している。

今後の研究の推進方策

平成27年度は『結晶化条件スクリーニングと結晶化条件最適化』を軸に研究を進める。結晶が得られ次第、X線回折実験や立体構造解析も進める。また、結晶化条件スクリーニングと並行して、抗体との複合体として調製されるヒトクローディン-4ホモ多量体が如何なるものであるかをNative-PAGEなどを利用して解析する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 無細胞タンパク質合成技術を利用した結晶構造解析用ヒト膜タンパク質生産の体系的手法2014

    • 著者名/発表者名
      篠田雄大, 新屋直子, 伊東夏織, 桂(石塚)芳子, 大沢登, 寺田貴帆, 平田邦生, 河野能顕, 山本雅貴, 富田泰輔, 石橋洋平, 平林義雄, 染谷友美, 白水美香子, 横山茂之
    • 学会等名
      日本結晶学会平成26年度年会
    • 発表場所
      東京大学農学部
    • 年月日
      2014-11-01
  • [学会発表] ウェルシュ菌内毒素Clostridium perfringens enterotoxinによる、密着結合内クローディンアッセンブリーの破壊機構2014

    • 著者名/発表者名
      篠田雄大, 新屋直子, 伊東夏織, 大沢登, 寺田貴帆, 平田邦生, 河野能顕, 山本雅貴, 木村(染谷)友美, 横山茂之, 白水美香子
    • 学会等名
      第87回日本生化学会大会
    • 発表場所
      国立京都国際会館
    • 年月日
      2014-10-17

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公開日: 2016-06-01  

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