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2016 年度 実績報告書

Claudinの担う密着結合メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 25840028
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

篠田 雄大  国立研究開発法人理化学研究所, ライフサイエンス技術基盤研究センター, 研究員 (10597868)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワード大腸菌無細胞タンパク質合成技術 / モノクローナル抗体 / 立体構造解析
研究実績の概要

クライオ電子顕微鏡を利用したヒトクローディン・抗クローディンホモ多量体認識抗体複合体の単粒子解析
前年度まで進めていた、ヒトクローディン・抗クローディンホモ多量体認識抗体フラグメント(Fab、一本鎖Fv)複合体のX線結晶構造解析では、抗体フラグメントのみの結晶しか得ることが出来なかった。抗クローディン抗体フラグメントは抗体のみで著しく結晶化し易く、結晶化条件下において複合体を安定的に保てないことが原因の一つであると考えている。この為、結晶化工程を伴うX線結晶構造解析から電子顕微鏡による単粒子解析に立体構造解析手法を変更した。
電子顕微鏡による単粒子解析では、比較的安定な多量体複合体を形成する、ヒトクローディン-1・Fabフラグメント複合体について、界面活性剤存在下で精製した試料を作成し、ネガティブ染色法とクライオ電子顕微鏡法による観察を実施した。さらに、しばしば電子顕微鏡観察の妨げになる試料中の界面活性剤ミセルを除去する目的として、膜蛋白質の膜貫通領域上の界面活性剤と置き換わる、約8 kDaの水溶性蛋白質サポシン(Nat. Methods, 2016 Apr;13(4):345-51)を利用した界面活性剤非存在下での精製試料を作成し、同様に観察を実施した。
これまでのところ、界面活性剤存在下/非存在下のどちらの精製試料においても、2分子のクローディン-1に2分子のFabフラグメントが結合した複合体と推測されるY字状粒子を観測した。一方で、どちらの精製試料も、クライオ電子顕微鏡法用試料の作製時に凝集を生じる傾向があり、立体構造解析に充分な粒子数を得ることが出来ていないことが課題となっている。現在は、立体構造解析に利用する粒子数の改善の為、界面活性剤の種類と濃度などの試料条件を最適化中である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2016 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 2件) 備考 (2件) 産業財産権 (1件) (うち外国 1件)

  • [雑誌論文] Structural basis for disruption of claudin assembly in tight junctions by enterotoxin.2016

    • 著者名/発表者名
      Shinoda, T., Shinya, N., Ito, K., Ohsawa, N., Terada, T., Hirata, K., Kawano, Y., Yamamoto, M., Kimura-Someya, T., Yokoyama, S., Shirouzu, M.
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 6 ページ: 1-10

    • DOI

      10.1038/srep33632

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Cell-free methods to produce structurally intact mammalian membrane protein.2016

    • 著者名/発表者名
      Shinoda, T., Shinya, N., Ito, K., Ishizuka-Katsura, Y., Ohsawa, N., Terada, T., Hirata, K., Kawano, Y., Yamamoto, M., Tomita, T., Ishibashi, Y., Hirabayashi, Y., Kimura-Someya, T., Shirouzu, M., Yokoyama, S.
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 6 ページ: 1-15

    • DOI

      10.1038/srep30442

    • オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [備考] ウェルシュ菌毒素により引き起こされる密着結合破壊メカニズムの解明

    • URL

      http://www.clst.riken.jp/ja/topics/research/161006news/

  • [備考] 細胞を使わない膜タンパク質の合成技術 -ヒトの膜タンパク質などを標的とした新薬の創出が加速-

    • URL

      http://www.riken.jp/pr/press/2016/20160801_1/

  • [産業財産権] 膜タンパク質の製造方法およびその利用2016

    • 発明者名
      横山茂之、篠田雄大、伊東夏織、白水美香子、染谷友美、その他5名
    • 権利者名
      理化学研究所
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      PCT/JP2016/72444
    • 出願年月日
      2016-07-29
    • 外国

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公開日: 2018-01-16  

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