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2013 年度 実施状況報告書

GPC4のヘパラン硫酸によるWntシグナル経路の選択的活性制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 25840032
研究種目

若手研究(B)

研究機関大阪大学

研究代表者

金岩 知之  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 招聘研究員 (60647519)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワードWnt / グリピカン / ヘパラン硫酸
研究概要

多様なWntと受容体の組み合わせが、どのようにして特定のシグナル経路を選択的に活性化するのか(選択的活性制御)は不明であり、Wntと受容体の親和性を調整する第三の因子の存在が考えられている。本研究ではヘパラン硫酸を側鎖にもつグリピカン(GPC)4に着目し、Wntシグナル経路の選択的活性制御機構の解明を目的とし、以下の解析を行った。
GPC4はWntシグナル経路を活性化することが明らかとなっている。そこで、その活性制御に側鎖であるヘパラン硫酸鎖が関与しているかを、ヘパラン硫酸分解酵素を用いて解析した。その結果、GPC4によるWntシグナル経路の活性化は抑制された。このため、GPC4はヘパラン硫酸鎖を介してWntシグナル経路を活性化していることを明らかにした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

GPC4/SDC1は非ラフト領域のみに存在し、Wntシグナル経路を抑制することが明らかとなっている。そこで、GPC4とGPC4/SDC1の制御の違いをWntの受容体であるFzやLRP6に着目して解析を行った。その結果、それらとGPC4との結合を免疫沈降法を用いて明らかにすることができなかった。このため次年度では、免疫沈降法以外の手法や、Wnt受容体以外の因子を解析することで、引き続き両者の機能の違いに起因する要素を解析する必要がある。

今後の研究の推進方策

GPC4またはGPC4/SDC1を過剰発現している細胞では、Wntシグナル経路に関わる受容体などの局在が脂質ラフト領域と非脂質ラフト領域で異なると予想し、それぞれの領域に局在しているWntシグナル関連タンパク質の違いを明らかにする。
両領域でのヘパラン硫酸鎖の構造の違いが、それぞれの異なる機能の違いを担っていると予想し、両領域でのヘパラン硫酸の二糖構造を明らかにする。

次年度の研究費の使用計画

平成25年度および平成26年度の2年間での研究を計画しており、最終年度もGPC4のヘパラン硫酸によるWntシグナル経路の選択的活性制御機構の解明に関する研究を遂行するため。
物品費として一般試薬、培養試薬、器具、ガラス器具などを購入する。また、旅費や論文投稿費用として使用する。

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公開日: 2015-05-28  

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