過去に私達が行った原核生物由来のタンパク質の凝集性の網羅解析に対して、その普遍性を調べるために真核生物由来のタンパク質を用いて同様の解析を行うことで、生物界を超えた「タンパク質凝集・フォールディングに対する一般即」を明らかにすることを目指した。 約500種類の真核生物由来のタンパク質について凝集性を調べた結果、物理的な性質という観点からは原核生物由来のタンパク質と同様の性質を示したものの、真核生物由来のタンパク質では真核生物のみに多くみられる「天然変性領域」とよばれる領域が凝集性に関与していた。この結果は原核生物と真核生物の進化の仕方の違いの一端を理解するのに繋がる結果である。
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