cGMPは、血管収縮などを制御する重要なセカンドメッセンジャー分子であり、その調節機構を理解するには、ライブイメージングによる時時空間動態解析が待ち望まれている。本研究では、これを可能にするための基盤技術の整備を目的に、高性能なcGMP指示薬の開発を行った。シグナル変化率向上と親和性変異体のスクリーニングを行った結果、従来の指示薬に比べシグナル変化率が最大5倍に向上した、複数の親和性変異体の開発に成功した。これらの指示薬は、人為的なNO刺激に伴うヒト培養細胞のcGMP応答だけでなく、既存の指示薬では検出が困難であった自発的走化性運動に伴う微弱なcGMP濃度変動も検出できることが明らかになった。
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