研究課題/領域番号 |
25840076
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
渋谷 周作 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20534473)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | オートファジー / Atg |
研究概要 |
細胞内大規模タンパク質分解系であるオートファジーは、がん・神経変性・感染症などの抑制から発生・分化まで多岐にわたる生理機能を持つ。しかしながら、オートファジー開始時に働く基本的な分子メカニズムがまだ解明されていない。当該年度においては、オートファゴソーム形成のごく初期に働くと考えられているULK1複合体の解析を進めた。特に、ULK1複合体のサブユニットの1つであるFIP200に注目した。まず、オートファジー活性を失っているFIP200ノックアウト細胞に、蛍光タグ付加FIP200を安定に発現する細胞を樹立した。このFIP200の安定発現により、FIP200ノックアウト細胞のオートファジー活性が回復していることを確かめた。この実験系を利用し、FIP200の各種ドメイン欠損がオートファジー活性に及ぼす影響を調べた。現在、興味深い結果が得られており解析中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
オートファジーの初期段階で働くとされるAtg9とULK1複合体の解析を行う計画であり、両方のタンパク質の解析を遂行した。Atg9については、注目する領域を欠損させたところ、発現量が著しく落ちてしまい、それ以上の解析を断念した。一方、ULK1複合体の機能については、比較的順調に研究を進めることができ、結果が得られている。
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今後の研究の推進方策 |
ULK1複合体がオートファジー誘導の初期でどのように働いているのか、未だ不明な部分が多い。これまでに得られたFIP200についての研究結果を元に、さらにFIP200(およびFIP200が足場となって形成されるULK1複合体)のオートファジー誘導メカニズムを解明したい。
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