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2013 年度 実施状況報告書

軸索ガイダンスシグナルによる神経回路再編成メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 25840093
研究種目

若手研究(B)

研究機関公益財団法人大阪バイオサイエンス研究所

研究代表者

金森 麗 (森川 麗)  公益財団法人大阪バイオサイエンス研究所, その他部局等, 研究員 (50534575)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード神経回路再編成 / 軸索刈り込み
研究概要

本研究では、不要な神経接続の刈り込みを介した神経回路再編成の分子・細胞メカニズムの解明を目指す。そのために、ショウジョウバエ感覚ニューロンで蛹期に見られる軸索突起の刈り込みをモデル系とし、軸索ガイダンスシグナルの一つであるRoboシグナルの機能メカニズムに着目した。
具体的には、まず、RoboのリガンドであるSlitの蛹期における発現パターンを抗体染色により確認した。さらに、遺伝学解析によりSlitがRoboのリガンドであるか否かを明らかにするため、生後特異的にRNAiを誘導するショウジョウバエ系統を作成した。現在、これらの系統を用いてRobo及びSlitのRNAi実験を進行中である。
次に、ライブイメージングにより軸索末端の刈り込み過程におけるRoboの挙動を確かめるため、GFPで標識したRoboを膜結合型RFPと共発現するトランスジェニック系統を樹立した。このGFP-Roboは感覚ニューロン軸索末端に特異的に強く分布することを確認した。現在この系統を用いて、軸索突起の刈り込み過程におけるGFP-Roboのライブイメージングを試みている。
これらと並行して、国立遺伝学研究所で作成されたショウジョウバエRNAiコレクションを活用し、Roboの下流因子候補のスクリーニングを行った。本年度までに約700遺伝子についてのスクリーニングが終了しており、Roboの下流で軸索突起の刈り込みに関与する可能性のある候補遺伝子5個を得ている。これらの遺伝子産物とRoboとの生化学的相互作用について現在解析中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

申請書において提案した案件について、本年度はおおむね達成できた。特に、生後特異的にRNAiを誘導する系統や、GFP-Roboの系統など、今後の解析に有用な系統が作成できた。また、RNAiスクリーニングについても計画通りのペースで進行している。

今後の研究の推進方策

Slitが軸索突起刈り込みにおいてRoboリガンドとして機能するかを検証する。そのため、生後特異的にRNAiを誘導する系統を用いてSlitのRNAi実験を行う。また、RoboのRNAiによる表現型についてのレスキュー実験から、RoboとSlitとの結合ドメインが正常な刈り込みに必須かどうか調べる。
次に、GFP-Robo系統を用いて、軸索突起刈り込みにおけるRoboの挙動を明らかにする。
さらに、RNAiスクリーニングを継続して行い、生化学的、遺伝学的相互作用を調べることにより、Robo下流因子を同定する。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Trim9 regulates activity-dependent fine-scale-topography in Drosophila2014

    • 著者名/発表者名
      L. Yang, R. Li, T. Kaneko, K. Takle, R. K. Morikawa, L. Essex, X. Wang, J. Zhou, K. Emoto, Y. Xiang, and B. Ye
    • 雑誌名

      Current Biology

      巻: 印刷中 ページ: 印刷中

    • DOI

      10.1016/j.cub.2014.03.041

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Compartmentalized calcium transients trigger dendrite pruning in Drosophila sensory neurons.2013

    • 著者名/発表者名
      T. Kanamori, M. Kanai, Y. Dairyo, K. Yasunaga, R. K. Morikawa, and K. Emoto
    • 雑誌名

      Science

      巻: 340 ページ: 1475-1478

    • DOI

      10.1126/science.1234879

    • 査読あり
  • [学会発表] Molecular and cellular dissection of axonal pruning in Drosophila sensory neurons2013

    • 著者名/発表者名
      R. K. Morikawa and K. Emoto
    • 学会等名
      Neuro2013
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      20130620-20130623
  • [学会発表] Molecular and cellular dissection of axonal pruning in Drosophila sensory neurons2013

    • 著者名/発表者名
      R. K. Morikawa and K. Emoto
    • 学会等名
      The 46th Annual Meeting for the Japanese Sociey of Developmental Biologists
    • 発表場所
      松江
    • 年月日
      20130528-20130531

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公開日: 2015-05-28   更新日: 2015-06-16  

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