植物細胞の極性形成機構を明らかにするために,細胞において偏在化するPINタンパク質の細胞膜における局在様式を解析した.その結果,PINタンパク質は細胞膜上でドット状のクラスター構造を作るとともに,その構造は移動・拡散しない安定な構造であることが明らかになった.さらにはその構造は細胞壁および分子機能未知タンパク質MAB4により形成されることを明らかにした.また,PINの局在制御機構の更なる理解にむけ,葉脈パターンが異常になるvan変異体の解析を行った結果,PINの極性局在には生体膜の脂質成分の適切な合成が必須であることが明らかになった.
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