シロイヌナズナの根端領域で発現しているRGFペプチドは根端メリステム活性を制御しているが,どのように情報伝達が行われているかは不明で,受容体の同定は必要不可欠であった.申請者は受容体発現ライブラリーを用いた網羅的結合実験の結果から,RGFペプチドを直接結合する受容体キナーゼを3つ見出した.RGF受容体の3重変異体は根端分裂組織が縮小し,また外的に投与したRGFペプチドに非感受性であった.3重変異体中ではPLETHORAタンパク質のグラディエントが失われており,根端で発現するRGFペプチドが,3つのRGF受容体に直接認識されることで根端分裂組織の維持を行っていることを明らかにした.
|