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2013 年度 実施状況報告書

フグ目及びその近縁群の多様な形態の進化過程の解明

研究課題

研究課題/領域番号 25840134
研究種目

若手研究(B)

研究機関東京大学

研究代表者

山野上 祐介  東京大学, 農学生命科学研究科, 研究員 (90572107)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード系統
研究概要

成魚が巨大な体に成長するマンボウ類及び特徴的な稚魚の形態を持つニザダイ亜目のDNA配列を決定し解析を行った。マンボウ類は日本だけでなく台湾や地中海などのサンプルを収集し、形態形質の観察とミトコンドリアDNA調節領域の配列を決定した。その結果、DNAで識別できるマンボウ属3種が舵鰭や下顎、鱗などで識別できる可能性が高いことや、日本を含む西部太平洋に分布するウシマンボウ Mola sp. A が地中海にも分布することが明らかになるなど、巨大な体を持つため研究が進んでいなかったマンボウ類の分類学的な実態が本研究により徐々に明らかになってきた。
また、ニザダイ亜目についてのミトコンドリアDNA全塩基配列による解析では、亜目内で唯一トリクチス幼生を持つクロホシマンジュウダイ科とスズキ亜目でありながらトリクチス幼生を持つチョウチョウウオ科が単系統群を形成し、アクルヌルス幼生を持つニザダイ科、アマシイラ科、ツノダシ科も単系統群を形成した。一方でニザダイ亜目そのものは単系統ではないことが明らかとなった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本年度はマンボウ類の調節領域の配列を約160個体分決定するなど、マンボウ類の分類学的問題の解決に向けて順調に研究を進めている。また、ニザダイ類についての研究結果を第9回インド太平洋国際魚類会議で発表するなど研究は着実に進んでいる。しかし、主にハリセンボン類などのDNA実験用の魚類標本の収集が計画よりも遅れているため、今後サンプル収集に重点を置く必要がある。

今後の研究の推進方策

今後はマンボウ科、フグ科やハリセンボン科魚類を中心に系統解析を進める予定である。そのため魚類標本の収集に力を入れるとともにサンプルが得られ次第DNA配列を決定する。また、膨大にある核遺伝子の中から現在広く使えるものを中心に解析に有効な遺伝子の領域の探索を行う予定である。結果が得られ次第、学会発表や投稿論文などで結果を発表していく。

次年度の研究費の使用計画

魚類標本の採集個体が予定より少なかったため、DNA実験に用いる予定だった試薬代を使用できなかった。
本年度は魚類標本の採集に重点を置き、DNA実験を行うため試薬代として使用する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] フグ目を中心としたスズキ類 Percomorphaの系統分類学的研究2013

    • 著者名/発表者名
      山野上祐介
    • 学会等名
      2014年度日本魚類学会
    • 発表場所
      宮崎観光ホテル
    • 年月日
      20131003-20131006
    • 招待講演
  • [学会発表] Mitogenomic phylogeny of acanthuroid fishes (Actinopterygii: Perciformes) and evolutionary origins of distinct larvae2013

    • 著者名/発表者名
      Yusuke Yamanoue, Masaki Miya, Kohji Mabuchi, Mutsumi Nishida
    • 学会等名
      9th Indo-Pacific Fish Conference
    • 発表場所
      沖縄コンベンションセンター
    • 年月日
      20130624-20130628

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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