今年度は主にフグ目のハリセンボン科とマンボウ科について塩基配列の決定し解析をおこなった. ハリセンボン科については南アフリカ,台湾,アメリカなどからサンプルを収集し,核のRAG1遺伝子,ミトコンドリアDNAの12Sおよび16S rRNA遺伝子を決定した.その結果ハリセンボン属やイシガキフグ属,メイタイシガキフグ属が単系統ではなく属レベルの分類を見直す必要があることが分かった. マンボウ科についても去年度に引き続きサンプルの収集を行うとともにD-loop領域の塩基配列の決定を行った.その結果ウシマンボウが日本やオーストラリアだけでなくインド洋や地中海にも分布していることなど本科魚類のより詳細な分布が明らかになった.
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