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2014 年度 実施状況報告書

藻類の鉛直分布構造と多様性の創出:光と栄養塩を巡る空間競争

研究課題

研究課題/領域番号 25840155
研究機関岐阜大学

研究代表者

吉山 浩平  岐阜大学, 流域圏科学研究センター, 助教 (90402750)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード植物プランクトン / 底生藻類 / 数理モデル / 鉛直構造 / 群集構造 / 進化適応動態
研究実績の概要

(植物プランクトン進化適応動態モデルに関して)共同研究者のChris Klausmeier・ミシガン州立大学准教授が10月に来日し,数理モデルを用いた多様性創出メカニズムの解明に関する研究に関する議論を行った.また,同テーマに関して,Sze-Bi Hsu・台湾国立清華大学教授と連絡をとり,植物プランクトンの栄養塩利用に関する数理モデルの構築と解析を進めた.
(底生藻類マットの鉛直層構造形成理論に関して)パターン形成過程を記述するモデルとして構築した「等密度変形動態モデル」(Fixed Density Deformation Dynamics)に関して解析を行い,増殖や死滅に応じて内部および境界が移動する速度が得られ,密度効果が自然に導かれること,藻類種の増殖と死滅,死骸の無機化のバランスにより藻類マットが成長し,動的に維持されていることを示した.また,ソフトウェアパッケージ「FlexPDE」および「VODE」を用いた数値計算により,解析で得られた結果を確認した.上記成果を第62回日本生態学会(鹿児島)において口頭発表した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初の計画では平成26年度にアメリカおよび台湾に出張し,Chris Klausmeier,Sze-Bi Hsu両氏との直接の議論を通して論文投稿へ向けた最終準備を行う予定であったが,先方とのスケジュール調整がうまくいかずに実行できなかった.そのため,「多種鉛直分布競争モデル」「等密度変形動態モデル」「沿岸域物質循環モデル」「栄養塩競争進化動態モデル」の各論文の完成には至らなかった.その一方で,解析は順調に行われ,国内外の学会において結果の発表は順調に行われている.

今後の研究の推進方策

上記の理由から,当初の計画では2年間の研究期間を一年間延長する.今年度10月に台湾国立清華大学Sze-Bi Hsu氏から招聘を受けており,台湾へは先方の予算で出張する予定である.そのため,予算内でアメリカへの出張は可能となる見込みである.共同研究者とのディスカッションを通して各論文の完成に取り組む.すでに結果は得られているので,十分可能であると考えられる.

次年度使用額が生じた理由

平成26年度に計画していたアメリカ出張が,先方とこちらのスケジュール調整の都合で実施できなかったため.

次年度使用額の使用計画

アメリカ出張及び,データ解析にともない必要となる人件費として使用する.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 藻類マット形成に関する新しい理論: 等密度変形動態モデル2015

    • 著者名/発表者名
      吉山浩平
    • 学会等名
      第62回日本生態学会
    • 発表場所
      鹿児島大学
    • 年月日
      2015-03-21 – 2015-03-21

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公開日: 2016-06-01  

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