腸内細菌叢の形成過程および伝播メカニズムを解明するため、異なる条件下の霊長類を対象にメタゲノム解析を実施した。季節によって食性が大きく変動する野生ニホンザルを対象に採食内容と腸内細菌叢の関連性を検証したところ、昆虫食中心の時期であっても、ベジタリアンにみられるような腸内細菌タイプになることがわかった。母子間の類似性および母子分離による影響を検証するために予定していた飼育ニホンザルでの実験は、新生児からの糞サンプリングが非常に困難であったため、動物園で飼育される別の霊長類種の母子での実験に切り替え、現在データ解析を進めているところである。
|