α-位にアミノ基を有し環状のα-アミノ酸アミドとみなすことのできるα-アミノラクタムの微生物代謝に関する研究を進め、α-アミノ-ε-カプロラクタム(ACL)を単一の炭素・窒素源とする微生物の集積培養を行い、その酵素活性を評価した。その結果、2種の細菌がACLをL-体選択的に加水分解することを見出した。このうち、Mesorhizobium sp. L88を用いる微生物変換が、D-体のアミノラクタム類の調製に利用できることを示した。さらに、8種の細菌がACLのラセミ化を触媒することを見出し、このうち、Ensifer sp. 23-3からラセマーゼを精製し、その諸性質を明らかにした。
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