清酒酵母の高いアルコール発酵力を生み出す原因として同定されたRIM15プロテインキナーゼ遺伝子上の機能欠失変異が細胞内代謝プロファイルと遺伝子発現に及ぼす影響を解析した結果、UDP-グルコース合成経路を抑制することで解糖/アルコール発酵を促進していることを明らかにし、清酒酵母の高発酵メカニズムの解明に至った。さらに、RIM15遺伝子の機能欠損は、清酒酵母以外の実用酵母菌株の発酵速度改善においても有効であることを実証し、酵母のアルコール発酵力を自在に調節するための新規育種技術の確立に資する知見を得た。
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