本研究は、プロスタグランジン硫酸体の調製法確立、構造決定、そして、受容体の探索を目的に実施した。酵素反応により硫酸体を産生し、固相抽出およびHPLCによる単離精製を行うことで、硫酸体の調製法を確立した。さらに、質量分析計およびNMR装置を用いて、硫酸体の構造決定を行い、a,b-不飽和カルボニルにスルホン基が付加されている構造であることが判明した。11種類の各種プロスタグランジン受容体に対するアゴニスト・アンタゴニスト活性を確認した結果、アゴニスト活性およびアンタゴニスト活性を確認することが出来た。また、硫酸体特異的結合タンパク質が存在することも明らかにすることが出来た。
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