本研究では、水溶性タンパク質に富むシラス由来の非加熱タンパク質を配合した微粒子飼料の効果を調べた。シラスから調整した加熱および非加熱魚粉を作成し、これらを各々配合した微粒子飼料を孵化後15日目のヒラメ仔魚に与えた。その結果、配合飼料区の飼育成績は、対照区よりも有意に劣ったものの、配合飼料区間では、消化管中に配合飼料が観察される個体の割合が有意に高かった(p< 0.05)。全長および発育についても孵化後35日目及び40日目において非加熱魚粉飼料区が加熱魚粉飼料区よりも有意に大きく、より進んだものがみられた(p< 0.05)。非加熱魚粉飼料中の水溶性タンパク質が飼育成績を改善させたと推察された。
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