研究課題/領域番号 |
25850186
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
山中 賢一 佐賀大学, 農学部, 准教授 (40572920)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 胚発生 / 外的ストレス / ウシ |
研究概要 |
外的ストレスとして体外成熟、体外受精または体外発生過程時に高温ストレスを付加した際のカテプシン群の活性動態(実験1)および発生能(実験2)に及ぼす影響についてまず調査を行った。実験1の結果、いずれの過程でも高温ストレスを受けた卵子および胚で活性型のカテプシン群が増加することが明らかとなった。また、実験2の結果、体外発生率がコントロール区と比較して高温ストレスを受けた区で有意に低下した。これらの結果から、体外胚生産系における各過程における高温ストレスは卵子および胚におけるカテプシン群の活性を高めるとともに、発生能の低下を引き起こすことが明らかとなった。 そこで次に、カテプシン群の阻害剤であるE-64を添加した場合のカテプシン群の活性および発生能に及ぼす影響について調べた(実験3)。その結果、E-64の添加により高温ストレスを受けた卵子および胚での活性型のカテプシン群の増加を抑制できることが確認された。また、E-64の添加により高温ストレスを負荷された胚の体外発生率がコントロール区と同等にまで改善されることも明らかとなった。 以上の結果から本年度の成果をまとめると、高温ストレスを受けたウシ卵子および胚における発生能とカテプシンB活性の間には負の相関があり、その活性を制御することによって胚の発生能を改善できることが明らかとなった。今後はカテプシン群および胚発生関連遺伝子の詳細な発現解析を行うとともに、外的ストレスをガラス化処理とした場合のカテプシン群の活性についても調査を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の予定よりも早く研究が進展しており、次年度の研究実施計画に挙げていた実験にすでに着手できている。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度に計画している実験は生体を用いる実験であるため、その評価には一定の期間が必要となることに加えて不測の事態にも備え、現在の進展速度を維持し、前倒しして実験を進めて行くことに努める。
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次年度の研究費の使用計画 |
設備備品費に計上していた機器(培養器)が所属機関の共同利用機器として新たに導入され、当該機器を購入する必要がなくなったため。 これまで本課題を行う過程で、実体顕微鏡の台数が足らず、一度に解析を行える項目が制限されることがあったため、その問題を解消するために使用する。
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