アニマルウェルフェアへの対応は、全世界的に意識され、急速に進んでいる。しかし、その正の側面を評価する客観的な評価指標はほとんどない。本研究は、アニマルウェルフェアの改善は、飼養環境の快適性の向上による飼育動物の睡眠行動の発現を介して動物の生産性の増加に結び付くか確認することを目指し、ウシの睡眠行動の発現実態を調査し、ウシの生産性との関連を解析した。その結果、暑熱ストレスの解消はウシの睡眠行動を増加させることが分かった。また、季節的要因もその発現に影響を与えることが判明した。しかし、乳量との関係性は確認できなかった。
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