近年マレック病ウイルスは、野外において病原性の増強が報告されている。そこで、より防御効果の高い新たなワクチン開発を行うために、免疫抑制因子であるPD1とPD-L1の機構に着目した。分泌型PD-1遺伝子を挿入した組換え生ワクチンを作製し、宿主が持つPD1/PD-L1による免疫抑制能を競合的に緩和させ、より強い細胞性免疫が誘導できるワクチン開発を行った。その結果、既存のワクチンと比較して、新規組換えワクチンを接種した鶏由来の末梢血単核球は、MDV抗原に対する高いインターフェロンγ産生能を示し、本組換えワクチンがより効果的な細胞性免疫応答を誘導する能力を持つことが示唆された。
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