犬の胆嚢粘液嚢腫(GM)のゲノムDNAサンプルを用い、チワワ・ポメラニアンなど好発犬種において、一塩基多型(SNPs)に着目した候補遺伝子的アプローチ・網羅的アプローチによるゲノム解析を行ったが、統計学的に有意な関連遺伝子は同定されなかった。また、GMの病態と生体内の胆汁酸組成の変化について解析を行い、GMにおいて特定の胆汁酸の分画比が変化していることをあきらかにした。また、脂質とGMとの関連に関しても検討を行い、犬において、脂質代謝の変化により胆汁酸組成の変化や胆嚢運動性の低下がおこることをあきらかにした。これらの成果は今後GMの分子病態をあきらかにする上で有用な知見となると考えられた。
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