研究成果の概要 |
今回 Fasin-1およびmicroRNA-145(miRNA-145)を用いた犬炎症性乳癌の新規治療法の研究基盤を確立する事が目的である。しかしながら,犬炎症性乳癌や犬乳癌の病理組織標本で,両腫瘍においてFascin-1発現の有無に有意差は認められなかった。そこで, 現在まで犬自然発生腫瘍でのFascin-1発現の検索を開始した。その結果犬自然発生腫瘍では上皮性腫瘍での発現は乏しく悪性間葉系腫瘍での強発現が認められ(表1), 特に線維肉腫と血管肉腫で高度に発現が認められた。予後調査の結果から 線維肉腫ではFasicn-1発現の有無で局所再発あるいは転移に関与することが明らかとなった。
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