研究課題
本課題は、黒毛和種雌ウシにおいて、春機発動時期(試験1)、周産期(試験2)における抗ミューラー管ホルモン(AMH)の動態を明らかにし、繁殖成績との関係から、AMHによる生時より備わっている繁殖能力や周産期における非生産時の繁殖機能を評価する新しい繁殖管理技術の開発を行う。これまでに、試験1では出生後から春機発動(初回排卵)まで、試験2では分娩前60日から分娩後初回排卵まで、同一個体で継続的に追跡調査し、AMHを含む生理活性物質の動態を明らかにしてきた。本年度は実証試験として、試験1でこれまで得られた知見を基に春機発動時期(初回発情が確認できた週齢)を早期と晩期に分けAMHの動態を比較した。その結果、春機発動が早期にみられたウシは、晩期にみられたウシに比べ出生時から24週まで血中AMH濃度が高く推移することが分かった。一方、試験2でこれまで得られた知見を基に分娩後40日から80日のウシに対しショートシンク法を行い、血中AMH濃度とその後の受胎性を調査したが有意な関係性はみられなかった。よって、血中AMH濃度は、出生後もっとも濃度が高くなる3カ月齢前後(0カ月から6カ月齢)の時期に測定することで春機発動時期を予測できることが示唆された。
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MPアグロジャーナル
巻: 24 ページ: 14-17
Reproduction in Domestic Animals
巻: 50 ページ: 696-703
10.1111/rda.12555.
http://www.agr.miyazaki-u.ac.jp/~vet/rinpan/rinpan%20home.html