犬における血栓好発疾患とADAMTS13との関連性を明らかにすることを目的として、腫瘍罹患犬の血中ADAMTS13の動態解明、ならびに抗犬ADAMTS13ラットモノクローナル抗体の作製を試みた。その結果、良性群および悪性群における血中ADAMTS13活性は、健常群と比較して有意に高かった。イヌADAMTS13を認識するモノクローナル抗体産生株も樹立できたが、その抗体はイヌADAMTS13以外のタンパクも認識している可能性が示唆された。モノクローナル抗体の作製においては更なる検索が必要ではあるが、イヌの血栓症の病態解明に寄与すると考えられる。
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