乾乳時における組換え牛顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(rbGM-CSF)の乳房内注入が、乳房炎治療あるいは予防効果を有する可能性について検証した。乾乳時に、乳房炎罹患牛(治療試験)ならびに健常牛(予防試験)の乳房内にrbGM-CSF(400μg/乳房)を注入し、分娩後1ヶ月間の乳汁体細胞数及び総菌数等の変化について調査した。 治療試験では乳汁総菌数及び体細胞数は乾乳時に比べ分娩後に低値となり、予防試験では分娩後の新規感染は見られなかった。乾乳時のrbGM-CSF乳房内投与は、既存の乳房内感染菌の減少及び新規感染の阻止に関連しており、乳房炎治療あるいは予防効果を有することが示唆された。
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