骨格筋におけるオートファジーの破綻は、筋疾患や筋量の減少を引き起こす。本研究では、筋特異的脱アミノ化酵素APOBEC2欠損マウスの骨格筋で観察されたオートファジーについて追求した。複数のオートファジーのマーカー分子の発現パターンおよび組織学的検討から、APOBEC2欠損マウスの骨格筋ではオートファジー(あるいはマイトファジー)が亢進していることがわかった。また、メタボローム解析の結果、APOBEC2欠損筋ではミトコンドリアの代謝産物の一部に変化がみられた。即ち、APOBEC2欠損マウス骨格筋で観察されたオートファジーは、ミトコンドリアの代謝異常に起因すると考えた。
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