精子幹細胞は、不妊宿主の精巣内に移植するとホーミングして精上皮を再構築できる。研究代表者は、宿主マウスを麻酔下で維持し、蛍光標識した精子幹細胞を顕微鏡下で約3日間連続観察した。その結果、精子幹細胞が仮足を伸ばして宿主マウス精細管の内腔から基底膜上へ遊走することを発見し、ホーミングには精子幹細胞の能動的な運動が関与していることが示された。続いて、宿主マウスの精細管周期を人為的に同調後、継時的に精子幹細胞を移植することにより、精細管周期とホーミングが関連するか検討した。その結果、移植2ヶ月後のコロニーの数と長さは周期による差がみられず、精細管周期とホーミングが関連しないことが示唆された。
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