ニトロキシルラジカル-銅触媒を用いるアミノアルコールの高化学選択的空気酸化反応について,その基質適用性の拡張と触媒量の低減を目的として検討を行った.その結果,用いるアルコールの種類によって最適なニトロキシルラジカル触媒,銅触媒,反応溶液の濃度が異なることを明らかにし,1から2 mol%というわずかな触媒量にて常温,開放空気系という温和な条件下,種々のアルコールが効率的に酸化されることを見出した. 更に,本触媒系の不斉酸化反応への展開を目指し検討を行った結果,中程度の立体選択性を発現する新規不斉配位子の合成に成功した.
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