慢性閉塞性肺疾患(COPD)は世界の死亡原因の第4位であるが、破壊された肺胞を修復する有効な根治的治療法は未だ存在していない。 申請者は、COPDの根治的治療法の確立を目指して、破壊された肺胞の再生を作用点とする新規化合物の探索を行った。その結果、世界で初めて活性型ビタミンD3が肺胞再生効果を有するという新規の知見を発見した。しかし、活性型ビタミンD3がどのような分子機構によってヒト肺胞上皮幹細胞の分化を誘導するか十分な検討は出来ておらず、作用点の同定が急務であった。本研究では、上記の問題を鑑み、活性型ビタミンD3の肺胞再生効果の増大や副作用を予測するために分子機構の解明を行った。
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