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2014 年度 実績報告書

一次繊毛の膜輸送に関与する新規遺伝子の探索と機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 25860044
研究機関京都大学

研究代表者

加藤 洋平  京都大学, 薬学研究科(研究院), 助教 (90568172)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード一次繊毛 / 鞭毛 / 中心体 / 基底小体 / 低分子量GTPase / Rab Like
研究実績の概要

ヒトの細胞には運動性繊毛と非運動性繊毛が存在する。運動性繊毛(鞭毛)を持つ精子は鞭毛の運動によって卵子まで到達し受精する。精子の運動に異常がある場合は男性不妊となることが多い。非運動性繊毛(一次繊毛)は、化学的シグナル、光刺激、機械刺激などさまざまなシグナルを感知する細胞のアンテナとしての働きを持っている。一次繊毛の異常は、嚢胞腎、網膜変性、内臓逆位、多指症、病的肥満、精神遅滞などさまざまな疾患の原因になる。そのため、繊毛の働きに関係する遺伝子を同定し、その働きを解明することは基礎生物学においてだけでなく医学的にも非常に重要である。
本研究では新規の繊毛関連遺伝子を同定しその機能を解析することで、繊毛の異常に起因する疾患の分子メカニズムの解明を目指した。新規の繊毛関連遺伝子の候補として低分子量GTPaseのRab-Likeファミリー(RabL2-RabL5)に着目した。繊毛の形成時にこれらの遺伝子発現が上昇することや、繊毛・鞭毛を持つ生物種で保存されていることなどから、新規の繊毛関連遺伝子ではないかと予想した。実際にRab-Likeファミリーの遺伝子をクローニングし培養細胞に発現させ局在を調べたところ、RabL2が繊毛基部の基底小体に局在することがわかった。次にRabL2結合タンパク質を探索した結果、Centrosomal protein 19k Da(Cep19)を見出した。Cep19遺伝子欠損マウスは精子鞭毛の運動異常と病的肥満の表現型を示すことが報告されている。これらの結果から、RabL2-Cep19複合体は鞭毛・繊毛の基底小体において重要な働きをしていることが示唆された。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2015 2014 その他

すべて 学会発表 (6件) 備考 (1件)

  • [学会発表] Multisubunit complex architectures revealed by visible immunoprecip itation (VIP) assay using fluorescent fusion proteins.2015

    • 著者名/発表者名
      加藤洋平、野崎梢平、寺田将也、中山和久
    • 学会等名
      The 18th iCeMS International Symposium/The 15th International Membran e Research Forum.
    • 発表場所
      京都大学(京都府)
    • 年月日
      2015-03-02 – 2015-03-04
  • [学会発表] VAMP2とSNAP23/25が媒介するリサイクリング小胞と細胞膜の融合の調節.2014

    • 著者名/発表者名
      小林美菜子、久保慶治、加藤洋平、高橋千絵、中山和久
    • 学会等名
      第87回日本生化学会大会
    • 発表場所
      国立京都国際会館(京都府)
    • 年月日
      2014-10-15 – 2014-10-18
  • [学会発表] 複合体を形成して中心体/基底小体に局在するRab-Like2とCep19の機能の解析.2014

    • 著者名/発表者名
      萩谷遥平、寺田将也、加藤洋平、中山和久
    • 学会等名
      第87回日本生化学会大会
    • 発表場所
      国立京都国際会館(京都府)
    • 年月日
      2014-10-15 – 2014-10-18
  • [学会発表] VAMP2とSNAP23/25によるリサイクリング小胞と細胞膜の融合の調節.2014

    • 著者名/発表者名
      小林美菜子、久保慶治、高橋千絵、加藤洋平、中山和久
    • 学会等名
      第13回次世代を担う若手ファーマ・バイオフォーラム2014
    • 発表場所
      富山国際会議場(富山県)
    • 年月日
      2014-09-20 – 2014-09-21
  • [学会発表] 一次繊毛への輸送において機能するSNAREタンパク質のライブセルイメージングによる探索.2014

    • 著者名/発表者名
      八木智佳子、加藤洋平、中山和久
    • 学会等名
      第13回次世代を担う若手ファーマ・バイオフォーラム2014
    • 発表場所
      富山国際会議場(富山県)
    • 年月日
      2014-09-20 – 2014-09-21
  • [学会発表] BBSome複合体構築におけるBBIP10/BBS18の役割.2014

    • 著者名/発表者名
      加藤洋平,Hartanto David,宮野吏永,中山和久
    • 学会等名
      第66回日本細胞生物学会大会
    • 発表場所
      奈良県新公会堂(奈良県)
    • 年月日
      2014-06-11 – 2014-06-13
  • [備考] 京都大学薬学研究科生体情報制御学分野

    • URL

      http://www.pharm.kyoto-u.ac.jp/physchem/

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公開日: 2016-06-01  

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