様々な生命現象や疾患は、細胞が互いにコミュニケーションをとることで引き起こされる。これまで細胞間伝達物質としてホルモンやサイトカインが注目されていたが、近年エクソソームと呼ばれる100nm前後の小胞が注目されている。特に、免疫細胞や癌細胞は多くのエクソソームを放出しコミュニケーションをとっているが、その分子機構は十分に解明されていない。本研究では、エクソソームの産生と放出を制御する分子をスクリーニングし、モーター蛋白質ミオシンを同定した。ミオシンを変異させた細胞やマウスを用いて免疫におけるエクソソームの放出を解析し、炎症時に免疫細胞がエクソソームを介して炎症を制御していることを明らかにした。
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