主要組織適合抗原クラスII(MHC-II)は、樹状細胞に発現し、外来抗原をT細胞に提示することで獲得免疫応答を誘導する。MHC-IIの細胞表面発現量は厳密に制御されているが、その詳細は不明であった。本研究では細胞内小胞輸送による細胞表面MHC-IIの発現制御機構を解析し以下の成果を得た。(1)MHC-IIは細胞表面に発現後、E3ユビキチンリガーゼであるMARCH-Iの局在するエンドソームに輸送されることで、ユビキチン化され、リソソームで分解される。(2)MHC-IIはRab11およびRab35の制御するリサイクリング経路で輸送される。
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