糖尿病網膜症の病態において、ミュラー細胞で誘発されるマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)の過剰産生およびアポトーシス死のメカニズムを解析し、フラボノイド化合物のミュラー細胞に対する効果について検討した。その結果、ノビレチンはproMMP-9産生を抑制し、内因性のMMP阻害物質であるTIMPs産生を促進した。また、ミュラー細胞のアポトーシス死は小胞体ストレスによって誘導されることを明らかにし、ノビレチンは抗アポトーシス効果を示した。構造活性相関研究を通して、ノビレチンによるミュラー細胞の生存および機能制御に関わる構造特性を明らかにし、MMP阻害活性を有する新規フラボン誘導体を見出した。
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