日本産当帰は一般に、ハサ掛け、湯もみという複数の工程を経て作製されるが、これらの条件は当帰の品質を変化させる要因でもある。しかし従来の品質評価法では加工条件の違いによる変化を評価することが難しかった。本研究では新たに根の径の違いによる部位別の検討を行い、品質の差を評価できるか調べることを目的とした。 各種試験の結果、希エタノールエキス含量は径が太い部分に多く湯もみにより増加することを明らかにした。また逆にリグスチリドは径が太い部分に少なく、70度の湯もみにより減少した。メタボローム解析の結果、根の最も太い部分が温度による成分変化が大きいことを示した。以上、当帰を部位別に評価する方法を確立した。
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